まえがき （福田　裕・渡部終五・中村弘二）

I． 食品の安全・安心をめぐる問題
1． 食品の原料・原産地など表示の現状と課題 （牛島廣美） 11
§1．JAS法における食品表示（11）　
§2．食品の原料 原産地表示の現状（12）　
§3．食品表示制度の見直し（16）
§4．食品表示の監視体制（16）　
§5．食品表示の実施 状況（18）　
§6．おわりに（18）

II． 近縁魚類の種判別技術
2． ミトコンドリアDNA分析による魚類加工品の種判別 （瀬崎啓次郎・糸井史朗・金子　元・中谷操子・渡部終五） 20
§1．ウナギ属（20）　
§2．サケ科（24）　
§3．問題点 および今後の課題（28）

3． リボゾームRNA遺伝子スペーサー （荒西太士） 30
§1．魚種識別マーカーとしてのスペーサー配列（30）
§2．核ゲノムのrRNA遺伝子（32）　
§3．5S rRNA スペーサー配列（33）　
§4．rRNA前駆体スペーサー 配列（37）　
§5．核ゲノム遺伝情報データベース（38）

4．タンパク質を指標とした魚種判別 （落合芳博） 42
§1．電気泳動法による種判別（44）　
§2．抗血清や抗 体を用いた種判別（48）　
§3．プロテオミクス関連技術 などによる種判別（49）　
§4．おわりに（50）

5． ミトコンドリアDNAおよび成分分析による加工食品の原料原産地判別 （高嶋康晴・森田貴己・山下倫明） 54
§1．水産加工品を用いるミトコンドリアDNA分析（54）
§2．タンパク質分析による種判別法およびその他の分析 法（56）
§3．種判別および原産地判別の研究例（57）
§4．おわりに（64）

III． 貝類，藻類の種・系群判別技術
6． 有用二枚貝の種判別技術の開発 （浜口昌巳・佐々木美穂） 67
§1．貝類の種判別DNAデータベースの構築（68）
§2．制限酵素断片長多型解析などによる種判別法の開発 と適応（70）　
§3．今後の種判別技術の展望（76）

7． ミトコンドリアDNAによるシジミの種判別 （古丸　明） 78
§1．日本産，外国産シジミの特徴について（79）
§2．ミトコンドリア遺伝子解析からみた系統類縁関係と 種判別（81）　
§3．今後の課題（85）

8． マイクロサテライトDNAを用いたマガキの集団解析 （関野正志・浜口昌巳・大越健嗣） 87
§1．マガキの遺伝的集団構造（87）　
§2．DNAマーカ ーとしてのマイクロサテライトDNA（88）　
§3．マイク ロサテライトDNAマーカーを使ったマガキ集団解析（90）
§4．今後のマイクロサテライト解析の展望（93）

9． ミトコンドリアゲノム調節領域による マガキ集団遺伝構造解析 （沖本宜音・荒西太士） 97
§1．ミトコンドリアゲノムの構造（98）　
§2．マガキの ミトコンドリアゲノムCR領域の構造解析（99）　
§3．マ ガキのミトコンドリアゲノムCR領域の多型性解析（100）
§4．マガキのミトコンドリアゲノム調節領域による集団 遺伝構造解析（102）　
§5．まとめ（108）

10． 褐藻ワカメ類の塩基配列情報を用いた種判別 （村岡大祐・斉藤憲治） 112
§1．コンブ目植物のDNA研究（113）　
§2．23S rDNA を用いたワカメ類の種判別法（114）　
§3．おわりに（118）

IV．原産地推定法の研究
11． 微量多元素分析による魚類の漁獲地域推定 （山下由美子・山下倫明） 121
§1．魚類組織を用いる元素分析法（122）　
§2．ニホン ウナギの原産地推定（122）　
§3．ギンザケの原産地推 定（126）　
§4．おわりに（126）

12． 微量元素を用いたカキの産地判別と 新しいカキ生産システムの構築 （大越健嗣） 128
§1．カキ偽装の経緯（128）　
§2．カキは元素を濃縮 する（130）　
§3．微量元素によるカキの産地判別（130）
§4．新しい品質表示の可能性（135）　
§5．生産者と 消費者の意識改革（135）　
§6．おわりに（136）

13． 貝殻に穿孔する生物による貝類の漁獲地域推定 （大越和加） 139
§1．穿孔性Polydoridsの種，分布，侵蝕状況（139）
§2．日本と韓国のアコヤガイとマガキに穿孔する Polydorids（140）　
§3．Polydoridsを用いた貝類の漁 獲地域推定の可能性（143）

Technologies for species and origin identification of
fisheries products
（Edited by Yutaka Fukuda, Shugo Watabe and Koji Nakamura）

I．Current problems on the safety and reliability of food
　 1． Recent topics and problems in labeling the raw materials and place of origin of food （Hiromi Ushijima ）
II．Technologies for species identification of fish
　 2． Species identification of fish processing products by mitochondrial DNA analysis （Keijiro Sezaki, Shiro Itoi, Gen Kaneko, Misako Nakaya, and Shugo Watabe ）
　 3． Ribosomal RNA intergenic spacers （Futoshi Aranishi ）
　 4． Identification of fish species using marker proteins
（Yoshihiro Ochiai）
　 5． Origin identification of raw materials of processed foods by mitochondrial DNA and chemical analyses
（Yasuharu Takashima, Takami Morita, and Michiaki Yamashita）
III．Species and stock identification of shellfish and seaweed
　 6． Species identification tools for commercially important bivalve molluscs by polymerase chain reaction
（Masami Hamaguchi and Miho Sasaki）
　 7． Species identification of Corbicula clams by mitochondrial DNA analysis（Akira Komaru ）